夫婦の生活費はいくらにすべき?年代別の平均額&理想の支出割合を総まとめ!

  • 【この記事のポイント】
  • ● 夫婦の生活費の平均は、夫婦のみなら約27万円、子供がいる世帯も含めると約30万円。
  • ● 年齢が上がるほど食費の金額が増える傾向があり、教育費は40~50代がピーク。
  • ● 一般的な支出割合を参考に、夫婦で理想の支出割合について話し合うことが大切。
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結婚している夫婦の生活費はどれくらいが適当なのでしょうか? 本記事では、総務省が行っている「家計調査(2019年) 」のデータを主に参考にしながら、夫婦の生活費の平均額や理想の支出割合について考えてみます。

夫婦の生活費の相場

夫婦の生活費が月いくらになるかは、年齢や年収、子供の有無などで大きく変わります。 まずは、結婚している人全体での生活費の相場をみてみましょう。

夫婦のみの世帯の一ヶ月の生活費


家計調査によると、「夫婦のみの世帯」の消費支出の平均額は26万9,079円で、内訳は次の表のとおりです。 なお、消費支出には税金や社会保険料は含まれていません。 ※「その他の支出」には、理美容サービス、小遣い、交際費、仕送り金などが含まれます。

住居費の金額が少ない理由


住居費が少ないのは、家計調査の対象者の中で家賃を払っている人の割合が少ないことが理由です。 持ち家がある人の中には住宅ローンを払っている人もいるはずですが、住宅ローン返済費は消費支出ではないため、ここでいう住居費には含まれていません。

子供がいる世帯も含めた夫婦の生活費


「夫婦のみの世帯または夫婦と未婚の子供のいる世帯」の消費支出の平均額は30万1,640円です。内訳は次のとおりで、夫婦のみの場合と比べて特に教育費の支出額が多くなっています。

年代別の生活費の平均額は?

年代別生活費の内訳


「夫婦のみの世帯または夫婦と未婚の子供のいる世帯」(夫が世帯主)の消費支出を年代別にみると、平均額は次のとおりです。 年代が上がるほどに生活費の金額は増えており、費目別にみると、食費がだんだん上がっていく傾向にあります。また、20代ではほとんど必要なかった教育費も、40~50代ではかなり負担が大きくなっています。

理想の支出割合の目安は?

ここまで、夫婦の生活費の相場をみてきました。 ここからは「30代、共働き、子供なし夫婦」 を例に、理想の支出割合について考えてみます。

家計調査における支出割合


家計調査の30代夫婦の消費支出を割合に直すと、次のようになります。

費用ごとの目標割合

家計調査の消費支出には貯蓄や住宅ローン返済費が含まれていません。 家計調査の割合も参考にしながら、貯蓄も含めた30代夫婦(共働き・子供なしと仮定)の目標の割合を説明します。

貯蓄


子供のいない夫婦なら、手取りの20%程度は貯蓄したいところです。 20%が難しい場合には、ボーナスを利用して年間貯蓄額20%以上を目指しましょう。

住居費・食費


一人暮らしでも家賃の上限は収入の3分の1までと言われています。 共働き夫婦なら、住居費は25%くらいを目標にするといいでしょう。 また、食費は家計調査では24%と大きいですが、 家計調査に含まれていない貯蓄等の分も考慮し、15%くらいを目標にしましょう。

日用雑費・水道光熱費・通信費


日用雑費は節約しやすいところなので、4%くらいまでに抑えた方がよいでしょう。 また、水道光熱費・通信費は両方合わせて10%前後に抑えるのがおすすめです。

小遣い


小遣いは、家計調査ではその他(15%)に含まれます。 小遣いだけなら夫婦合わせて10~12%程度が目安になるでしょう。

30代夫婦の理想の支出割合

上記の目標割合を元にした理想の支出割合は以下のとおりです。

まとめ

夫婦の生活費の一般的な相場や理想の支出割合を紹介しました。 生活費の支出割合に正解はなく、ライフスタイルの変化に合わせて変えていかなければならないものです。 お金のことは一方に任せきりにせず、その時々で夫婦一緒に考えていくようにしましょう。

著者
森本 由紀
AFP(日本FP協会認定)、行政書士、夫婦カウンセラー
大学卒業後、複数の法律事務所に勤務。
30代で結婚、出産した後、5年間の専業主婦経験を経て仕事復帰。
現在はAFP、行政書士、夫婦カウンセラーとして活動中。
夫婦問題に悩む幅広い世代の男女にカウンセリングを行っており、離婚を考える人には手続きのサポート、生活設計や子育てについてのアドバイス、自分らしい生き方を見つけるコーチングを行っている。

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